キリン舎@キーキャップのお店(文筆店)

キーボード関連アクセサリーを自作しています。

AIによる画像生成について(スタンス)

キリン舎と申します。

普段は自作キーボード界隈でメカニカルキーボード用のkawaiiキーキャップを自作したり、デスクマットをデザインしたりしています。

こんなのを作っています

キーキャップ - BOOTH

デスクマット - BOOTH

 

今回、画像生成AIを用いて商品(デスクマット)を作りました。

センシティブなところに踏み込んだ自覚があるので、少しだけお気持ちというかスタンスを書きます。

 

まずは法的な話を。 2023年9月現在の国内法では「情報解析のように、著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用行為は、原則として著作権者の許諾なく行うことが可能」とされ、これはAIの学習にも適用されます。

また、生成物についても通常の場合と同様「類似性」と「依拠性」の有無で違法性が判断されます。また、画風には著作権は認められないようです。

<文化庁「AIと著作権」>

https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/pdf/93903601_01.pdf

 

個人的にはi2i(=image to image / 画像を参考に生成する手法)で別著者の画像を用いた生成は依拠性があると思うので行わないようにしていますが、現在のところ明確な基準があるわけではありません。

 

ただ、法的には問題なくともモラル面として学習データの出どころは気になります。もちろん明記されているモデルもありますし、最近ではAI生成した画像を学習データにした852話さんのSDHKなど、権利関係をクリアにしたモデルもあります。

 

ただ、あくまでも自己申告であり客観的な指標はありません。また、意図していなくても良くないデータが混ざっている可能性もあります。(「アスカテスト」で検索すると一端がわかります / ただ、これも絶対の指標ではありません。)

 

また、そもそも勝手に作品を学習されることに抵抗もあると思います。生成物への賞賛にも。この抵抗感の一部はイラストレーターの岸田メルさんがとてもわかりやすく表現してくださっています。加えて、自分の写真や絵柄で別のものを作られる辛さや怖さもあります。

 

具体的には、一部のLora(身体的特徴や画風などを方向づけるデータ)を指しています。例えばセクシー女優のLoraがメジャーなサイトで配信されているなど、「個人使用限定かつ現行法で問題ないとされていても、ダメでは?」と思うものはいくつもあります。全体的に、まだまだ治安はよくありません。

 

わたしは画像生成AIそのものはいいものだと思います。キレイな画像が生成できた時には嬉しいし、プロンプトを考えるのは苦しいし一生懸命やっても狙った画像は出ないし修正は大変だし、これを線一本からやっている絵描きさんはすごいなと以前に比べ実感を持って思えるようになったからです。

 

ただ、現状の制度や対応状況を含めると決して手放しで歓迎できません。数日追わずにいると浦島太郎になるほど情報が更新されるスピードも早く、法整備が本当に追いつくのだろうかと不安にもなります。

 

けれど、クリアにしよう、より良いものにしようという人たちも中にはいて、ちょっとずついい方向に行くといいなぁと思っています。

 

スタンス表明として曖昧ですみません🙇‍♂️デスクマット制作にあたって、なるべく最新情報を追いつつ、発言や行動から信用できると判断した制作者さんのモデルを使用していますが、先に書いた通り確証はありません。また、わたしの勉強不足で不適切なことを言っている / している可能性もあります。

 

なので、なにかお気づきのことがあれば都度お知らせいただきたいです🙏末端を少しかじったくらいですが、そういう積み重ねでちょっとずついろんな環境が良くなっていけばいいなと思うので。よろしくお願いします!

 

AI生成画像を用いたデスクマットは基本的に在庫販売しますが、AI生成に関連して変化があれば適宜販売を停止します。訴求して違法化することはないと思いますが、マナーとしてそのように対応する予定です。よろしくお願いします。